地獄より心を込めて
「本当に素晴らしく、語り継がれるようなものは地獄からしか生まれない」
何処で知ったかすらも忘れてしまったこの言葉は、その出自を失ってもなお俺の心に深く刻まれて、束縛し続けている
最果タヒという詩人が書いた「星か獣になる季節」という小説が好きだった
17歳という多感であらゆる可能性を秘めた時期に星になった者、獣になった者、そして取り残された者達を描く物語
その中で殺された主要人物の手記の最後に自分が全てを犠牲にして独りよがりながらも守った推しアイドルに対して「地獄から応援してます」という文章で締めくくる
誰も救われず、虚無だけが残る小説だったけど、この一文がやけに残ってる
死ぬ事より生きる事のほうが遥かに辛い現代社会の中で、地獄というものに惹かれる
まだ見た事もないようなその世界は思ってるより悪くないんじゃないか?と、仕事でカオスの坩堝に飲まれてく中で考えてしまう
色んな人を傷つけ、そして傷つけられた俺たちは誰にも石を投げられないし、原罪を背負いながら贖罪する間も無く罪を重ね、継承していく
法が人を裁くのではなく、人が人を裁くインスタントな正義が跋扈するこの社会では俺を含めて誰一人欠けることなく地獄に堕ちてくべきだ
そしてまたその地獄でみんなで楽しく暮らそ?
そしてまた新たな地獄へ、煉獄へ堕ちていこう
ニュージャパンEXはオートロウリュが実装されてから確実に人気店への道を駆け上がった
熱くなったのを喜んだのも束の間
元々少ししか無かったような居場所は、1ミリたりとも無くなってしまった
サウナに入る度にサウナを嫌いになっていく
そういう心がチクチクするバイオリズムに入ってる
サウナだけじゃない
サウナを楽しんでるフリをして、それ以外の名誉や異性を楽しんでる奴らを心の底から軽蔑してる
群れないと何も出来ない奴らを心の底から憎悪してる
地獄より心を込めて