ハッピーエンドにさよならを

漫画、小説、音楽、サウナの雑記

アウシュビッツは沈黙に眠る

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出張で地方に泊まるとよく夜の町をブラブラと歩く

その町の風景を読み取ってくことは、その町の歴史や記憶を辿ることに似てる

緊急事態宣言の余波は確実に緊急事態宣言の対象地域以外にも余波を与えてて、昨日歩いた香川県観音寺の町は建物や自然を壊さずに、人間だけが死んでしまう化学兵器を使われたかの如く誰とも会わず、そこには町としての機能を失った空間が広がってるだけだった

 

約10分程歩いてたどり着いた共楽湯

その光から多少の賑わいが感じられ、生き残った人間は全員ここに集まってたのかもしれない

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去年の8月ぶりの共楽湯

番台でサウナ込みの入浴料400円を支払い浴室に入る

夏のめちゃくちゃ暑い日を思い出す

あの日から変わったの季節と俺の体重が増えたぐらいで、共楽湯は時間が止まったかの如く変わってなかった

サウナブームが届かない共楽湯でも、コロナの影響は届いてて、サウナ室のサウナマットは無くなっていた

全身和彫の兄さんに同席する形でドライサウナを楽しみながら、サウナ室を見回す

これまでどれだけの男達の汗を受け止めてきたか分からないけど、サウナ室の木材は至る所が反り、剥げ、ボロボロに朽ちかけてる

同じく経年劣化をしてるであろう遠赤外線ストーブは時々とんでもない唸りをあげ、その管を赤く煌めかせる

110度を指す温度計、ただしストーブ前の席だの体感は更に熱く、1分もすれば汗が吹き出して止まらなくなる

ただ熱いだけじゃなく、この熱がとんでもなく気持ち良い、何故だか相模健康センター(RIP)を思い出した

もう熱でクラクラになること、後ろの首筋に壁に付いてるステンレス水枕を当てる

この瞬間が果てしなく気持ち良い、これのためだけにサウナを楽しんでるのかもしれない

 

水風呂は体感17度ぐらいで少し岩風呂ちっく

ただ上部から水風呂に落ちてくる水に触れると痛いぐらいの冷たさ

水道水かと思ってたけど井戸水なのかも

とりあえずサウナのおかげで果てしなく水風呂に入ってられる

 

御徒町のプレジデント並みに熱いスチームサウナも楽しみつつ休憩無しで5セットし、サッと体を拭き共楽湯を出る

次いでに共楽湯とLINEで友達になる

町場の古い銭湯だけど、サウナイキタイのポスターを貼ってたり、Twitterのアカウントがあったり、LINEで情報発信するなどデジタルにも力を入れてる

 

地元の方々のコミュニティとして機能しているためか、俺みたいな異物が来ると結構色んな人に見られる(前来た時は話しかけられた)

地元の方々のコミュニティ故そのまま有って欲しいけど、サウナ好きの人にも是非来て欲しいというジレンマもある

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共楽湯を出て町を再び歩く

途中でコンビニに寄った以外誰にも会わずにホテルに着いた

沈黙こそが最も雄弁に語る

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相変わらず地獄みたいな日々が地続きに繰り返され、絶望とイライラに苛まれることも多い

SNS上でも言葉を重ね、虚勢を張ることでしアイデンティティを保てない人達が騒いで悦に浸ってる

もう見るのも可哀想でシンドイからそっと離れていくことにしてる

 

あととりあえず次にSAUNA BROS.を発刊する時は俺の所に来い

中四国のサウナを見せてあげますよ