愛情は未来へ向かい、執着は過去へ向かう
いつの間にか夏の暑さもすっかりと身を潜めて、ろくに夏の別れを惜しむ事も出来ずに、虫の甲高い鳴き声がもう秋だということを否応なく感じさせる
もう2019年の秋のことが本当に思い出せない
10月の台風以外、何があったのか、何をしてたのかが本当に出てこない
時間という大泥棒が記憶を余す事なく奪っていってる
俺は本当に2019年の秋を生きてたのか??
来年の東京五輪はコロナウイルスは関係無く開催されるとIOCの副会長が言ってるらしい
人の命がただの数字になってしまう程五輪には利権とお金が絡み付いてるのかもしれない、知らんけど
遠い世界の話、ほら、俺は去年の事も思い出せない程自分の小さな世界で生きるの必死だから
でも来年のお盆は東京に帰れないかもな
最近広島の坂町にあるスパシーレがかなり気に入ってる
いわゆるスパ銭に区分される施設で、サウナは90度無いぐらいながらも湿度があって汗もしっかりかけるし、2時間に1度のオートロウリュに当たれば体感も充分に満足出来るぐらいの熱さになる
何よりサウナ室のなんちゃって丸太組みの雰囲気が何か好きなんだよね
水風呂も18度ぐらいながらも85cmと深さもあるし、備長炭が埋め込まれた壁を伝って水が流れてくるから気持ち良い
そして露天スペースは広く、周りに高い建物も無いから空も広く感じるし、風が何か心地良い
つまり一言で言えば相性が良いだろう
俺の好きなツボが抑えられてる
強いて言うなら家から高速道路を使って30分、約30kmという距離が少しネック
そしてご飯も美味しい
スパシーレに入ってる沖縄料理屋「海人」というTHE沖縄という店名
ラフテー石焼ビビンバと唐揚げを頼み、運ばれて来た時、なんで俺がデブなのか言葉では無く心で理解した
昔は過去を思い馳せる事ばかりしてた
それは大事な事だし、否定する気もない
だけど停滞とは実質後退であって、もうちょっと未来の事にも目を向けようと思った
そこにハッピーエンドが無いとしても、少なくとも今の自分よりは前進してるんだろう
幸せを願うばかりの人生とは不幸せなのかもしれない
タイトルに特に意味はない
意味を持たせない事で意義を問える事もある
つづく