いつまでも嫌われ者の僕たちでいようね
生きることは難しい。
厳密にいうと平穏に生きることが難しい。
全人類が俺になったら世界は滅茶苦茶だろうけど、少なくとも平穏には生きていけそうだ。
誰もお互いに干渉せず、みんながみんな好き勝手に生きるだろうから。
だけど現実は俺という人間はこの世に1人しかいなくて、残りの約66億人は殆ど見知らぬ他人だ。
だから俺の幸せは誰かの不幸せにもなるし、
俺の不利益が誰かの利益になったりする。
ゼロサムゲーム。
だからきっと世界平和なんて一生訪れないし、
心の底からサウナが世界平和に繋がるって思ってる人がいるなら教えて欲しい。
俺はそっと貴方から離れてくからさ。
コミュニケーションは難しい。
よく「相手の気持ちになれ」っていうけど、なったところで何も解決しない。
性格や育った環境、思想、全てが違うんだから相手の気持ちを考えたところで自分の思い通りなレスポンスなんて皆無だ。
俺は極力、他の人を気にしないようにしてる。
元々は気にしいだったけど、ある日を境にそうした所で結果は変わらないと気付いて、自分が好きに発言するようになった。
これを評価してくれる人もいれば、疎ましく思ってる人もいるのは知ってる。
でも気にしない。
それが1番精神衛生的に楽だから。
批判されても自分の事を知ってる人からだったら真摯に受け止めるけど、俺のことを知らない人の批判なんて道端のゴミみたいなもんだから全く気にしない。
だけど時に言葉は目に見えないナイフのようなもので、真綿で締め付けるかのように蝕んでいく。
俺の言葉で傷ついてる人もいるだろう。
俺の行動で傷ついてる人もいるだろう。
俺の思想で傷ついてる人もいるだろう。
知ってるよ。
気にしないようにしても、それは蛇口から滴る水滴のように心のコップに少しずつ貯まっていく。
そして気付かぬうちにそれは捨てる事が出来ないぐらいまで溢れ返ってた。
自分の軽率さ、身勝手さ、愚かさが嫌になる。
自分の矮小さは俺が1番知ってるさ。
本当は弱いのに、強がってるだけなのは1番理解してるさ。
それでも俺が今ここで全てをひっくり返してしまったら今まで傷つけた人達に申し訳が立たず、何より今日までの俺自身が報われない。
だけどいつの日か理論武装も何も持たない自分でも穏やかで平穏な日が来る事を願ってる。
だからその日まで嫌われ者でいよう。
つづく